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前向きにクレームと取り組む

経営者にとって、各種のデータは指針としては非常に重要です。
しかし、お客様に「ムッとさせる」ようなことがあっても
データには残りません。
しかし、そういった出来事は素早く感じとり、対処しなければ
なりません。データに出てきた時には、もはや手遅れです。

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それでは、今回もよろしくお願いします。
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クレームは対処だけではダメ

 クレームに対処することで、顧客満足度が上がるというお話をしました。
しかし、これは厳密に言えば間違いです。
クレームに対処するということは、マイナスをゼロに戻すということです。
顧客満足度を上げるという、プラスにすることではありません。

 サービスとは、お客様に言われて実行するものではありません。
お客様に求められる前に、積極的に前向きに行うものであり、
お客様に指摘されてから実行したのでは、サービスとは言えません。
まして、感動を生むようなことにはなりません。


クレーム処理は許してもらうことではない

 ゼロから下は、あくまでも改善であり、事後対処でしかありません。
「まあ仕方ないか」と許してもらうということを、繰り返していては
顧客満足度を上げることは決してできません。

 しかし、クレーム対処では、絶対にプラス方向に向かわないのか
と言うと、そうでもありません。
クレームとは、多くの企業では嫌がられるものであり、敬遠されがちです。
結果、クレームを嫌がると同時に、クレームを言ってきたお客様をも
嫌がり、逃げ腰でその場を切り抜けるような対応になりがちです。

 クレーム対応の本でもよく書かれているように、クレームを言ってくる
お客様は、お店に対してある程度の期待を持っているものです。
お店を見放したお客様は、だまって立ち去るのです。
むしろ、クレームを言ってきたお客様は、挽回のチャンスをくださった
非常に貴重な、大事な存在なのです。


隠れた97%のお客様に対処すること

 クレームや不満が企業に届く比率は、自己主張の強いと考えられる
アメリカでも5%程度です。あまり文句を言わないと考えられる日本では
3%程度だと言われています。
残りの97%は気づかずに立ち去ったお客様だと言えます。

 クレーム対処だけで終わっていては、3%のお客様を満足させただけに
すぎません。
二度と同種のクレームが起こらないように、対策を講じることで
残りの97%に対して対処することになるのです。


クレームは前向きに取り組む

 このように、クレームとは個別に対処することでなく、全体的な
改善に向けて行動することです。
前向きに行動するようになって初めて、クレーム対応が顧客満足度の
上昇につながると言えるようになるのです。

 そして、もう一つ、クレームを言ってきたお客様を、嫌なお客様だと
考えず、スピーディーに誠心誠意取り組むことで、許すという気持ちでなく
一段上の満足度の上昇へと結びつくのです。


クレームは処理すれば終わりでありません。
それからがスタートなのです。
改善すべき点が指摘されたにすぎないのです。
どう改善していくかでお店の真価が問われるのです。

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2015/5/8 21:47:12

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