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ブログ記事|サブマージアーク溶接に挑戦してみた
サブマージアーク溶接に挑戦してみた
サブマージアーク溶接は造船、橋梁、建築の分野は勿論、ボイラーなどの圧力容器にも使用される優れた溶接方法です。
開先部分に粒状のフラックスを山盛りで散布しておき、この盛られたフラックスの中でアークを発生させ溶接します。
この溶接方法のメリットとして挙げられるのは
・高電流による溶接が可能(1000A以上でもいける)
・溶け込みが深く、30mm程度の板厚でも1パスで盛れるので作業効率が良い
・山盛りのフラックスの中をトーチが進むので溶接光を見ずに済む
・ヒュームの発生が少ないので安全衛生面に優れている
・セッティングが済めば、トーチの動き、ワイヤー送給、フラックスの散布が自動で行われるので作業者は見てるだけ
・設定が合えば、ブレの無い美しい外観と安定した溶け込みで信頼性のある溶接が出来る
次にデメリット
・継ぎ手の開先幅と深さにムラがあると、トーチは一定の速度で進むためデコボコなビードになる
・粒状フラックスは砂のようなものなので下向き突合せと隅肉以外ではフラックスが散布できず溶接出来ない
・アーク発生中、フラックスの中で溶け込んでる様子を確認できない
・機械の値段が高い
こんな点が挙げられます。
さて、僕はこれまでサブマージを経験した事がありませんでしたが今回ちょっと挑戦させていただきました。
母材はSPHC。板厚22mm。ロール加工された直径1.5mの板です。
1パスですけどこれで脚長が30mmくらいあります。
まあ、これ大成功とは言えませんねw ビードが汚い。
溶接速度は適正だと思いますけどちょっと電圧が高かったかな。ビード両端がちょっとアンダーカット気味。
専門でやっている方の溶接はもっとビード表面に波が無くツルツルしてました。よーく見るとかなり細かい波がある感じ。僕のは荒い波が出てますよね。これがダメかと言われれば何とか良しだろうけど比べたらその差は歴然でした。
画像撮らせてくれって頼んだら断られました。なんてケチなんだ。
誰もが絶対に聞き返したくなるくらいの簡単な説明でいきなりやらされてどれだけ焦ったか。なんてSなんだ。
だって練習するような破材ってありませんよ。サブマージで失敗して材料無駄にしたらどんだけダメージがデカいか考えただけで恐ろしいわ!
でもこの日の昼食は奢ってくれました。なんて良い人なんだ。
実は挑戦したのではなく、無理矢理挑戦させられたのでした。
ニヤニヤされっぱなしの貴重な経験をさせて頂きありがとうございました。