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海外ワーキングガール事情(3):自営業とスペインで就職するという事
「OLマニュアル海外ワーキングガール事情
Vol.115:スペインに留学したい人を応援する スペイン留学エージェンシー 盛 千夏
自営業への第一歩
残念ながら英語学校の運営があまりうまくいかず、学校は1年ほどでクローズしました。
でも運よく英語学校での仕事ぶりが認められ、スペイン語学校のコミュニティ・マネージャーの仕事を任されることになったのです。
そしてこのころより、 スペインに留学したい方の無料入学手続きとサポートの仕事 を開始。日本在住の留学エージェンシーよりも、より現地情報に詳しく、留学生としての期間が長かった私の知識は貴重ではないかと思ったからです。
まずは留学エージェント用のサイトを作成することから始めたのですが、ラッキーなことに、 実母はWEBデザイナー 、夫がITプログラマーなので、留学エージェントの立ち上げ費用はほぼゼロです。
これが自営業への第一歩でした。
留学エージェンシーを始めた頃は、20代の留学生が圧倒的に多いだろうと予想していました。ところが、ふたを開けてみれば10代から60代まで幅広い年齢層の方々からの問い合わせに驚きました。
スペイン留学 の場合は趣味、あるいは純粋にスペインに興味があるのでスペイン語も勉強したいという方が多いですね。
治安が良好、天気が良い、ビーチがある、生活費が安い、程よく都会、訛りがあまりない、日本人が少ないという点が、バレンシアを留学先に選ぶ理由のようです。
私は基本的に、留学前そしてスペインに来てからも、頼まれた場合は親身に無料でサポートしますが、順調な時は一歩下がって見守るというスタンスをとっています。私のサービスやサポートを全く必要としない留学というのが、良い留学だと思っているからこそです。
スペインで就職するために大事なことと、理想と現実の違い
「スペインで働きたい」という相談を受けますが、私のアドバイスはいつも同じです。
「日本の会社で最低2年は働くこと」、「英語力UP」、そして長期戦でスペインで仕事を探すため、またスペイン語力をUPさせるため「長期学生ビザを取得してスペインに来ること」です。
特殊技能がない場合は、どのような資格や特技があればアピールしやすいか-日本人のスペインでの就職先で一番多いのは、日系企業や日本企業が顧客のスペインの会社です。その場合は日本で働いてたという事が評価されます。また不思議な事に、スペインではあまり英語を使わない部署でも、英語ができるとポイントアップになるので、スペイン語だけではなく英語力も磨くと良いと思います。
さらに自分の能力以外に大事なのが、スペイン特有の「コネ」。周りには仕事を探していることをアピールし、常にアンテナを張っていることが大事です。そしてスペインで就職する=自分が憧れの職に就く、ではないことを理解しておく必要があるでしょう。自分が夢に描いている職種に空きが出るのはかなり稀なことです。
仕事のオファーがあった場合は、「スペインに住むこと」と「職種」のプライオリティはどちらが上かを考えて決断する必要があります。お給料は言わずもがな日本の方がかなり上です。
私の場合は、職種よりもスペインに長期滞在することを優先したかったので、労働許可申請をしてくれる会社を選択。そして時間をかけて少しずつ知識や経験を増やし、自分が得意なことは何なのかを模索してきた10年だったと思います。アラフォーになりましたが、人の目や年齢を気にせず、色々なことにチャレンジできるのもスペインのい側面だと思います。
最終回は 「海外ワーキングガール事情(4):日常生活、義家族、仕事の展望」 です。