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ブログ記事|常総水害救援

常総水害救援

ども、ヤマキです。

 

ちょっと前の話になってしまいますが10月10日~12日の3日間、茨城県常総市に行ってきました。

先月発生した鬼怒川決壊に伴う災害救援作業です。

 

 

朝一、現地に到着して早速機材を降ろしてまずは段取り合わせ。

ここはまさに鬼怒川が決壊したポイント、上三坂地区です。

 

流れ着いた鉄骨の車庫。

 

テレビなどでたびたび報道される横転したままのトラック。
残念ながら命を落とされた2名の方のうちの1人の方のお車です。
このトラックの救出も僕の役目でした。トラックを愛する者として気になっていたところですが、
携われることに感謝し、ご主人の事を想うところです。

 

電柱が軒並み、電線に寄って耐えている状態で倒れていますが、
この電柱に沿って県道(旧国道)が走っていたんですが、後ろに見える白い堤防が決壊し
ご覧の通りの荒れ野原です。堤防はご覧の通り復旧作業が完了していますが。

 

もう、どうしますの?って言うくらいの荒れ野原です。ココには水田や住宅があったそうですが、
濁流が呑み込んだまま・・・

 

 

こちらは川の水が越流してしまった若宮戸地区です。
ネットなどでは堤防に築かれたメガソーラーの方が話題になってしまったポイントです。

 

この向こうに川があります。

先陣隊に寄ってかなり片付いていますが、相当な量の土や泥を撤去した後です。

 

各現場を確認した後、順番に作業に取りかかります。まずは鉄骨車庫の解体。

鉄骨の解体としては重機の仕様がちょっと不安でしたが、何とか順調に進みます。

 

その間に、県道の復旧作業を行っておられた地元の建設業者さんの協力を得て、
あのトラックも無事起こしました。この後手前に引き出して、車屋さんに引き渡しが完了しました。

 

こちらも流れ着いたプレハブ軽量鉄骨の離れ部屋。
これはそのまま咥えて仕分け場所にて解体となりました。

 

押し寄せた濁流に寄って一面の壁をもぎ取られた蔵。
通し柱を飛ばされて屋根と2階の床を支えが無くなった状態。
2階に家財が取り残されたままとのことで、重機で狩り押さえしながらクレーンで徐々に搬出。

人手不足により、クロさんと2人で。
この後、相棒マヤ君も合流。

切り妻が邪魔をしてクレーンもままならず、なんちゃってサーチャフック仕様です。

安全な場所に降ろして、主の方に中身を確認していただき、仕分けしていただきます。

 

すぐ近くで、これも濁流に押し流され、田んぼに落ち着いてしまった鉄骨の倉庫。

後日、くず鉄屋さんが引き取りに来られるとのことで、重機で引き寄せ、細かくしてまとめました。

建物の下からは大きな栗の木が。
気付きませんでしたが、どうもこの栗の木が建物に引っかかり浮力となって
ここまで来てしまったようです。

 

細かく切ってもらって撤去。

 

僕が常総市に着いた日で1ヶ月が経過しておりましたのでずいぶん片付いていましたが
それでもまだまだ田んぼの真ん中に車が。。。

これも車屋さんが引き取りやすい場所まで移動。
なんですが、写真のような吊り上げ方では全くビクともしません。

水と泥で恐ろしい重さになっています。

 

 

前述の通り、僕が到着した日は災害発生からちょうど1ヶ月の節目。
そしてまさに決壊したポイントだったため、現地は報道陣で溢れかえっていました。

現場は中継車やロケバスで、作業用の車両を置いておくスペースも無いような状態。
そしてちょっとでも絵になりそうな作業をしたものなら、あっという間に重機の周りは
カメラだらけ。「危ないって!!」と大声を出すこともしばしば。

不通になっていた鉄道もこの日から運転再開。
この日から駅にも乗客の姿が見られるようになりました。

日々復興は進んでいると確認できる嬉しい光景です。

 

決壊現場から車で20分ほど走ったところにある、ルートイン水海道駅前店。
ここも床上浸水の被害を受けたそうです。こんな離れたところでも水浸しになったことに
驚きました。1週間ほど休業を余儀なくされ、僕らが行ったときには一部設備は使えないモノの
何とか営業再開をしていました。少しでも復興の助けになればと思い、このホテルを滞在場所に
させていただきました。お世話になりました。

 

ボランティア組織「風組」さんの拠点にいた、東北大震災時に寄贈されたトラック。
中には床の復旧に使用するコンパネが積み込まれていました。コンパネも
各方面からの善意によって寄贈されたものだそうです。

支援のリレーがここでも見ることが出来ました。日本人の絆を感じます。

 

毎晩行われる会議。

各方面、分野からの1日の報告や翌日の打ち合わせが行われます。

 

僕たちのベースキャンプとして利用させてもらっていた施設。
ここでは寝泊まり、食事、洗濯、お風呂が整えられておりました。

 

知らない地へ行ってちょっと困る一件。

本当はこの信号を左折したところが指定された現場なのですが、大型左折禁止・・・(^_^;)
やむを得ずクルッと迂回・・・。

 

今回ありがたかった後方支援の1つ。
無料レンタカー。現場間での連絡や道具、資材のやりとりなど
多方面において大活躍でした。支援の形っていろいろありますよね。

 

あと、今回も大活躍してくれた、日本財団学生ボランティア組織「Gakuvo」。

日本財団職員の、通称:ジャンボさん(僕に敬礼してくれている方)と久々の対面のシーン。
みんなのやる気を感じる瞬間です。

ホント、僕が大学時代にこんな活動って考えたりしませんでした。
ゆとり世代だとか最近の子とかって単語が飛び交う近頃ですが、
こういう方々を見ていると、ホント頼もしいんですよね。そして
自分も頑張らんと!って思うんですよね。

 

で、広島水害で一緒になった大阪の2人組(カスミ&フミ)も連絡をくれまして
常総市へのボランティア参加を希望してくださったので、Gakuvoに入ってきてもらいました。
数々の災害地へ臆することなく出向き活動してくる頑張りやさんです。

いつもありがとうね。

 

 

広島県福山から来て下さっていたスギさん。
いつもコンビプレーさせていただきました。ありがとうございました。

 

膝に爆弾を抱えた炎の料理人、静岡のこーのさん。
出発前日に僕が「ガス切断が欲しい」とクロさんにお願いしたところ
突然の依頼にも関わらず現場入りしてくださいました。

こーのさんのおかげで鉄骨の解体があっという間に終わりました。

 

振り返ればヤツがいる。いつも災害現場で僕をフォローしてくれる
横浜の大工、マヤ君。大工なのでなかなか一緒に作業することは少ないんですけども(^_^;)

3日間、一緒でしたが、ホンマ、エエヤツです。

 

誰だこの力持ち?こないだは水と泥にまみれた畳みを軽々持ち歩いてたけど・・・(笑)
僕のユニックの荷台に軽々と重機のバケットを一人で載せてきたけど・・・(笑)

 

日本を代表する活動家、ハナちゃん。
カナダ在住で、向こうでも漂流ゴミの清掃活動に尽力する、ホントの実力家。

重機のオペとしても秀逸した存在。ま、この運搬姿勢を見れば
タイヤショベル乗ったことある人なら、その腕は理解して貰えますでしょ?

奥のユンボオペは岐阜の車屋さんトールさんかな?
左の青い3トンダンプにあのユンボを乗せて発生直後から現地入り。
でも僕とはいつもすれ違い・・(^^ゞ

 

筆者註:誰かを怒っているのではない(笑)

我らが親方クロさんです。このデカイ栗の木を
いとも簡単にスパスパ切っちゃう、さすがの木こり魂です。

 

 

 

Gakuvoと一緒に写ってるオペさん。
決壊場所で県道の復旧作業に携わっておられた現地の建設業者・(株)菊池土建さまの監督さんです。

平日は現場作業を行い、この日(休日)は現場の重機を提供しながらボランティア活動に参加されてました。
商工会青年部の部長さんを務めておられるとのことで、青年部の沢山の方々をまとめられ
周辺の復興作業に尽力されてる素敵なお方です。

僕達もいろいろとお世話になりまして、現在はDRTと共同で復旧作業をして下さっています。

 

 

これは僕が帰ってきてから送られてきた写真ですが、
堤防が復旧され、陸地に取り残された川の魚たちを救出してる、クロさんです。

やっぱり、菊池さんにも多大なるご協力をしていただいてますね。

 

作業終了後にスギさんと話しているところをたまたま撮ってもらった1枚。
張りつめていた日中の神経がフッと緩んだ瞬間ですね。

 

ちょっと番外。

 

往き道、豊田市のお友達・たかさんと東名をランデブー。

浜名湖SAにてちょっと休憩。2台並んで。。。

2台並んで・・・

そしたら後部警告の為のフラッグをプレゼントしてもらいました。
タカさんはアメリカ横断のトレーラーの運転手でしたので、こういうグッズや知識は
本当に凄い方です。

あと、先日アメリカに行っていたときのおみやげも(^。^)

 

もひとつ、番外。
常総市に行くには常磐道の谷和原インターで下りるのですが、
すぐ手前のSAに早めに到着して仮眠した後、時間に合わせて出発したら。。。

この先、報道でも大々的にニュースになった程の大きな事故が発生し
通行不能の状態。。。手前のインターから通行止めになっていたらしく
誰も来ません。来るのはサービスエリアにいる人だけ・・・・。

仮に通れるまで2時間ほど待ちました。
相棒マヤからは「絶対ヤマキさん、何か持ってるんすよぉ」って言われる始末・・・。
え、僕?(^_^;)

 

あと、よく質問されるのですが、高速道路の通行料はご覧の通り従事車両に認められているので
無料の措置を受けています。通常であれば伊勢西インターから大型車だと2万円ほど、片道の通行料金が
必要になりますが、この様な措置を受けることが出来るので負担が軽くなる分、よりボランティア活動が
やりやすくなるありがたい制度です。

 

以上、3日間の作業を終え帰路に就くのでありました。

 

 

1日も早く、平穏な生活に戻れますように。。。

 

がんばっぺ常総!!!

 

  

2015/10/20 23:00:07

山紀建設な日々

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