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ブログ記事|死者400人という数にあまり驚かないという感覚麻痺の恐怖

死者400人という数にあまり驚かないという感覚麻痺の恐怖


誰もが一度は見たことがある 既に死んでしまっている赤ちゃんと背負っている少年の写真 は、戦争の悲惨さを物語るものです。

非戦闘員が殺された空襲による死者は、各種団体の調査結果により大きく隔たりがありますが、少なめの報告数字である 敵国 米国戦略爆撃調査団 による報告結果でも 252,769人 にのぼります。

空襲の回数は延べ201回で、日本がポツダム宣言を受諾することを知っていながら8月14日の夜から15日の深夜にかけて、小田原と土崎にも空襲を行い、約300名の市民が殺されています。

空からの空襲だけでなく長崎に原爆が投下された8月9日、東日本大震災で大きな被害を出した釜石市は、7月14日続いての艦砲射撃による攻撃を受けています。


8月9日の攻撃では、アメリカ合衆国に加えて、グレートブリテン・北アイルランド連合王国(通称イギリス)の軍艦も加わり、山側から海側へと艦砲射撃のターゲットがずらされていき、平地へと追い込まれて逃げてきた一般市民に戦闘機による機銃掃射が行われ、271名もの市民が虐殺されています。

ご存知の方も多いと思いますが、8月6日の広島への原爆投下に時は、市民が防空壕に避難することを阻止するために、原爆投下前に広島へB29の大編隊を向かわせて空襲警報により市民を防空壕へと避難させ、向かわせたB29は何の爆弾も落とさずに引き揚げ、空襲警報が解除され、市民たちが防空壕から出た時間を見計らって原爆を搭載したB29が広島上空に飛来して原爆を投下 しました。

広島と長崎への原爆投下を含む200回を超える空爆、釜石などの艦隊による艦砲射撃、空母より都市部へ飛来した戦闘機による機銃掃射、沖縄戦などにより数え切れない数の一般市民が殺されました。

前回の掲載では、原爆投下の練習用として使われた パンプキン爆弾による死者が約400人 だと記しましたが、大東亜戦争による一般市民の死者が、これほどまでに多いと、400人という数字が、それほど多くはないという 感覚の麻痺 すら起こってしまうほどです。

この感覚麻痺の恐怖に対して、最後に、次の数字を提示させていただきます。

中学校の教科書にも載っている 明治維新後に日本が最初に行った外国との戦争 日清戦争 の死者は 1,132人で、パンプキン爆弾による死者は、その 1/3 以上にものぼります。(参考までに日露戦争での日本の死者数は 55,655人 です)

日清戦争と大東亜戦争では、時代も戦争のスタイルも違う、日清戦争は中国大陸が戦場となっていたので市民が被害を被ることはなかった‥‥など、一概に比較すべきではない という意見もあるでしょうが、人間ひとりの生命の重さ に、かわりなどありません。


(  続く  )

このシリーズ「唯一の被爆国 日本の戦争について」の前回の記事  恐怖のパンプキン爆弾 大量虐殺実行のための準備  は下記のURLになります。
  http://blog.goo.ne.jp/pizzica0912/e/b2573cc5da7344b646d185eba4623f7b

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2015/8/9 22:24:16

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